NO.7「蔵王の樹氷」

樹氷は東北地方の一部の亜高山地帯(八甲田山、八幡平、蔵王連峰など)でしか確認されず、海外でも余り見られないという。樹氷は、着氷と着雪の基になる過冷却水滴と雪が一定方向の強風で運ばれて、アオモリトドマツ(学名・オオシラビソ)などの常緑針葉樹に張り付き、生まれると言う。気温が高すぎても低すぎても雪がつきにくく、シベリアからの季節風日本海対馬暖流から大量の水蒸気をもらい、雪を生んで蔵王など常緑樹の山で作り出す。気象条件がそろわないときれいな樹氷が出来ないわけで、樹氷の表面は、「エビのしっぽ」と呼ばれ、樹氷群を巡る風が様々に乱れ、複雑に変化して、様々な形の樹氷をを作る。その形からアイスモンスターとも呼ばれる。中でも蔵王は山頂までロープウェーがかかり観光客でも手軽に見られることから冬の人気スポットになっている。2月の最盛期には乗車に長蛇の列が出来るほどで、数時間待ちもしばしば。数年前からライトアップもされるようになったが、矢張り、快晴の青空で見るのが一番だ。樹氷が出来るには、いわば悪天候でなければならず、流氷同様、天気予報をチェックして出かけられることを勧める。樹氷原の全景を望めるチャンスは週に一度あるかないかで、通うこと5回目でやっと快晴無風の絶好のコンディションに恵まれ、スキー共々堪能した。

☆息をのむ 樹氷が造る モンスター

樹氷の顔 ゴメンと言ったり 笑ったり

☆人気者 白い鎧の 軍団や